それでも夜は明ける (2013) : Twelve Years a Slave

スティーブ・マックイーン監督による、実話を基にしたヒューマンドラマ。奴隷制度廃止前の19世紀半ばのアメリカ南部を舞台に、“奴隷”と身分を偽られすべてを失った黒人音楽家が、再び妻子と会うために希望を捨てずに生きた壮絶な12年の月日を描く。

監督:スティーブ・マックイーン
出演:キウェテル・イジョフォー、マイケル・ファスベンダー、ベネディクト・カンバーバッチ、ブラッド・ピット

Twelve Years a Slave (2013) : それでも夜は明けるのあらすじ

バイオリンの名手である黒人音楽家のノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は、2人の白人の裏切りに遭い、拉致されたあげく、身分を“奴隷”と偽られ、ニューオーリンズの地へ売られてしまう。そこで狂信的な選民主義者のエップス(マイケル・ファスベンダー)ら、白人たちから容赦ない差別を受け、虐げられるも、ノーサップは決して“人間の尊厳”を失わないように誓うのだった。

それでも夜は明ける (2013) のストーリー

1841年、ニューヨーク州サラトガのソロモン・ノーサップ(キウェテル・イジョフォー)は自由黒人のヴァイオリニスト。彼は妻と子供2人と順風満帆な生活を送っていた。ある日、彼は二人組の男たち(スクート・マクネイリーとタラン・キルラム)から金儲けができる周遊公演に参加しないかと誘われ、このうまい話に乗る。しかし、ある晩、二人組の男たちにノーサップは薬漬けにされ、昏睡したまま奴隷商に売られ、ルイジアナ州まで連れてこられる。彼は自分は北部の自由黒人だと主張するが、信仰心が篤く温和な性格の材木商のウィリアム・フォード(ベネディクト・カンバーバッチ)の所有物になる。一方、奴隷となったノーサップは知能と知識を使って、フォードに材木の水運を提案しフォードに目をかけられるが、農園の監督ジョン・ティビッツにねたまれる。いやがらせを受けたノーサップはティビッツに暴力でやり返すが、ティビッツのさらなる報復が待っていた。この事件からノーサップの身の危険を悟ったフォードは、仕方なく別の農園の支配人のエドウィン・エップス(マイケル・ファスベンダー)にノーサップを売ってしまう。しかし、エップスはフォードと異なり非常に陰湿で残忍な性格の持ち主だった。綿花栽培のノルマを達成しない奴隷や気分が悪いときは平気で鞭打つなどしていた。ノーサップはひたすら耐え忍ぶのだった。ある日奴隷として白人であるアームスバイ(ギャレット・ディラハント)がやってくる。ノーサップはアームスバイを信用し、友人へ手紙を送るよう懇願するがアームスバイに裏切られるのだった。その後も長い奴隷の時を過ごすが、奴隷制度に反対していたカナダ人で大工のサミュエル・バス(ブラッド・ピット)と出会ったことでやっと風向きが変わるのだった。